Hondaの知能化技術研究は、
モビリティとITの未来をリードする。

Hondaの知能化技術研究は、
モビリティとITの未来を
リードする。

松浦 侑紀

四輪事業本部/ものづくりセンター/電子制御開発統括部/IVI開発部

大学卒業後、SIerに入社。政府系のシステム開発のサブリーダーを手掛ける。4年間勤務したのち、世の中を変える仕事をしたいと、2016年にHondaに入社。現在は新設された六本木拠点にてクルマの知能化(AI)技術開発に携わっている。

今泉 聡

モビリティサービス事業本部/コネクテッド事業統括部/コネクテッド戦略企画開発部

大学院卒業後、大手メーカーの研究開発部門、外資系総合家電メーカーの日本研究所、IoT関連のベンチャー企業を経て、自動車業界の変革に携わりたいと2016年にHondaに入社。現在は新設された六本木拠点にて社外との共同研究を軸足に、知能化(AI)技術開発を進めている。
※インタビュー内容は取材当時のものです。

- 職種内容とやりがい -
未来は、技術からではなく、社会の課題から発想するべきだ。

- 職種内容とやりがい -

安全・安心を叶える
未来は、技術からではなく、
社会の課題から
発想するべきだ。

今泉
仕事でも絡みはあるけど、こうしてしっかり話すのは初めてですね。今日はどうぞよろしくお願いします。

松浦
そうですね。ぼくも今日はとても楽しみにしてきました。これを機に、今度ぜひランチでも行ければと思っています。この辺りはおいしいお店も多いので。よろしくお願いします。

今泉
では早速。お互い自動車業界以外からの転職だけど、前職と比べて違いを感じるところとかある?

松浦
前職のSIerでは、主にお客様の要望に応えるのが仕事でした。ここでは、自分がつくりたいものをつくることができる。そこがいちばん大きな違いですかね。いまは、機械学習を用いて画像認識技術を開発したり、各種製品のAPIの調査を行ってベンチマークの準備をしたり、モックをつくったり、仕様書を書いたりと、クルマの知能化研究を進めるために、本当にやりたいことをやらせてもらえています。自動車領域の開発については未経験で入社しましたが、前職で培った経験を活かして、ベンダーのコントロールを推進することも多いので、「入社して間もない立場で、こんなに言っちゃっていいのかな」というぐらい、意見は言わせてもらっています。Hondaには、新参者でもリスペクトしてくれる風土がありますよね。ただし、言ったからには、きちんとやりきることも重要。自由と責任はセットだと思っています。今泉さんは、いかがですか?

今泉
いちばん驚いたのは現場への権限移譲の度合い、期待して任せるところかな。僕がいまメインで携わっているのは、オープンイノベーションを軸とした共同研究プロジェクト。具体的には、運転者との会話音声やモビリティが持つ各種センサー・カメラなどの情報を活用することで、モビリティが運転者の感情を推定すると共に、自らが感情をもって対話する。そんな、人とモビリティの新しい関係を創り出すことを目指して研究を進めている最中なんだけど。実は配属前にこの共同研究がニュースリリースで発表されて、面白そうだなと思っていたら、配属初日に「このプロジェクトやってくれ」と言われたんだ。いきなりの期待以上のチャンスにびっくりした。もちろん、希望通りだから願ったりかなったりなんだけどね。

松浦
そうですよね。すごいですよね、任せ方。年齢や立場関係なく、意志を尊重して期待して任せてくれる。

今泉
他にも、自然対話の技術を用いて、ドライバーとシステムとの間で円滑なコミュニケーションを実現し、車の先進機能を今よりも使いやすくするというプロジェクトにも取り組んでいるんだけど。どちらも、技術を追求するだけではなく、それを使って社会の課題をどう解決するかを考えることが、今のフェーズでは大事だと思っていて。Hondaでは、研究のテーマやゴールを、現場のスタッフが決めることができるし、実現までのプロセスも委ねられている。トップダウンで細かく何かをやらせることは、ほぼないよね。もちろん、大きな方針は共有した上でだけど、やり方は完全に自由。まさに、技術者にとって、理想の環境と言っていいんじゃないかと思う。

松浦
本当に、現場主義ですよね。かなりボトムアップ組織。逆に言うと、主体性のない人はきついかもしれない。あと、未来を考えるには、会社として過去の蓄積があることも大きいと思っています。ASIMOをはじめとするロボットや様々なモビリティをHondaは開発してきた。そのノウハウを、我々のような新参者にも惜しみなく提供してくれる。先日、ある先行開発を行っている部署にヒアリングに行ったら、5名の大人数で対応してくれたのには驚きました。挑戦する人を応援する文化があるのを日々感じます。今後は、どんどんホンダ・シリコンバレー・ラボなどの海外拠点との連携もしていきたいですね。実際、行き来している人も多いですもんね。

今泉
そうだね、社内でのコラボレーションを推進する風土は、異業界から来た人にとってみれば、とてもありがたいよね。ここもそうだけど、組織構成がピラミッド型ではなくフラット型。聞きたいことがあれば、トップにもすぐに声を掛けることができる。何かを提案するときも、面倒な手続きを踏む必要が無く、前職のベンチャー企業と同じくらい、トップとの距離が近い。ここまで大きな組織で、これはすごいなと思った。

- キャリアストーリー -
ジェットや二輪にも、知能化技術が搭載される日を夢見て。

- キャリアストーリー -

ジェットや二輪にも、
知能化技術が
搭載される日を夢見て。

今泉
松浦くんがHondaを志望した理由ってなんですか?

松浦
前職では、SIerで政府系のWebシステムの開発に携わっていました。4年間勤めて、最後の仕事は30人月のプロジェクトのサブリーダーでした。それなりに充実感を味わえていたんですが、SIerとしての限界を感じたことも多かった。例えば、システムの機能追加を行っても、ユーザーが使ってくれないことがあったり。納品すれば責任を全うしたことになりますが、果たしてそれでいいのかと。システムは、お客さんのためになって、ひいては世の中のためになることがすべてだと思っているので。だから、影響力の大きな自動車業界を選びました。今後5年、10年で自動運転が普及することによって、社会が変わるのは間違いない。そこに関与したいという意志で転職を決めました。その中でも、先ほど話した自分の意見が尊重されるボトムアップの文化も含めて、Hondaがいちばん面白そうだなって。これから新しい市場が生まれるので、業界の順位が大きく変わる可能性も秘めてる。ここはチャレンジのしがいがあると感じました。

今泉
SIerからだと、自動車業界って全然業界が違うイメージが強いと思うんだけど、自分のスキルが活かせるかどうかとか、そのあたり不安はなかった?

松浦
もちろん、クルマに関するシステムを開発したことはなかったのですが、クルマはいまやソフトウェア技術の集合体なので、培ってきたプロジェクト管理や社内外との調整スキルは役立つと思っていました。実際、前職の経験はかなり活かせています。今泉さんは、どうしてHondaを志望されたんですか?

今泉
僕は、デジカメメーカーと電気メーカーを経て、直近はIoT関連のベンチャー企業に勤務していました。スポーツ選手にウェアラブルのセンサーをつけて、自転車やランニングのフォーム解析を行うシステムの開発を行っていたんです。これも仕事として面白かったんだけど、自動車業界とIT技術のかけ算に、無限の可能性を感じたことが転職の理由。各社の業務提携なんかもそうだけど、いろんなところで、自動車×ITというニュースが世間を賑わせていた。今後、IT技術者にとっていちばん熱い分野は、自動車業界だなという確信があって。その中でも、Hondaは、自動車以外にも、ジェット機やロボット、二輪も手掛けている総合モビリティメーカーじゃないですか。自分が開発した知能化技術が、あらゆる乗り物に搭載される可能性がある。こんな会社は世界でも、他にないなって。

松浦
なるほど。そうですよね。可能性も影響力もとんでもなく大きいですもんね。その実現に向けて、今後こうしていきたいっていう展望とかありますか?

今泉
我々は新設されたイノベーションラボという立地を活かして、社外とのオープンイノベーションを推進することが大切だと思う。もはや「自前主義」は通用しない。自動車メーカーの開発のあり方が進化しないと、日本の未来が見えなくなる。私はそこに、一つの風穴を開けたいと思っている。ここから、イノベーションを起こしたい。まだ新しい組織だから、組織自体のあり方も自分たちでつくっていけるしね。ちょっと大きな話だけど、新しい日本のモノづくりのスタイルをここから生み出したい。ここならそれができると思う。松浦くんは?

松浦
僕は、まずはいま自分が研究しているものを、量産車に搭載して多くの人に使ってもらいたいと思っています。世の中に使ってもらって、喜んでもらえるもの。ただ、どうせやるなら、他の会社がマネできないようなことに、思い切りチャレンジしたい。僕も、ここならそれができると思っています。たとえ夢みたいな話でも、本気で語れば、みんなちゃんと聞いてくれますからね。一緒にがんばりましょう。

今泉
そうだね、「自分はこうしたい」ってことを周りに発信し続けることは大事だよね。同じようなことを考えている人はたくさんいるし、仲間がみつかると推進も早い。今後、社内外でそういう仲間をどんどん増やしていきたい。一緒にがんばっていこう。早速だけど、続きは昼飯でも食いながら話そうか。