モノマネはやらない。
自分にしかできないことを、やる。

モノマネはやらない。
自分にしかできないことを、
やる。

人事

宮河 翔

労政企画部/チーフ
※インタビュー内容は取材当時のものです。

2006年、自動車部品メーカーに新卒入社。人事業務に携わり、中国の統括会社立上げも経験した。Hondaへの想いを抑えきれず、2014年に当社へ。1ヵ月の工場実習を経て、人事部 給与厚生サービスブロックに配属。2015年に労政企画部へ異動となり、現在はグローバル労政ブロックのチーフとして海外労務対応、海外セキュリティ対応、海外労働条件の改定を担当する。

- 職種内容とやりがい -
個性を捨てたら、Hondaじゃない。

- 職種内容とやりがい -

個性を捨てたら、
Hondaじゃない。

従業員の働く喜びを最大化し、人軸でHondaを支える。それが労政企画部の使命だ。私が担当するのは、グローバルレベルでの労政業務。この仕事は実に幅広い。駐在員の給与など海外における労働条件の改定はもちろんのこと、テロが発生したときには従業員の安全確保に奔走し、ストライキが起こったときには沈静化のために頭を悩ませる。影響範囲は、世界中だ。すこしでもミスがあれば、それは地球上に散らばる仲間、ひいてはHondaのお客様を裏切ってしまうことになる。肩にかかる重圧はとても言葉にできるものではない。しかし、それは同時に、私の肩にHondaの行く末がかかっているということでもある。「世界初」「最新」そんな革新的な言葉が似合うHondaを、自分の手でより良くできるということだ。

入社から2年が過ぎた。そんな私にとって、一生忘れられない上司の言葉がある。「思考停止になってんじゃねぇっ!お前はどうしたいんだよ!」あまりの迫力に、度肝を抜かれた。罵倒ではない。本気で後輩の成長を願っている。そんな迫力だった。当時、私はある国のストライキに直面していた。役員に「日本からできることはないか」と聞かれ、「検討します」と答えてしまったのだ。とはいえ、具体的なアイデアも湧いてはいなかった。その後、上司に上辺だけのアイデアを報告。そして、あの怒号を食らうことになった。現地でストライキが起こった際、日本にいる我々ができることは少ない。どこかであきらめがあったのかもしれない。上司は提案内容に自分の意思が入っていないことを一瞬で見抜いたのだ。「役員にやれと言われたからやるというだけなのか」。私は知恵を絞った。そして今度は本気で、上司に再提案した。怒号はもう飛んでこなかった。代わりに、優しい激励が返ってきた。「ビジネスは日々動いている。早くやれ」。

Hondaはモノマネが大嫌いだ。提案ひとつとっても、「自分らしさ、自分の想いはどこにあるのか」という言葉が飛んでくる。ましてや人事施策ともなれば、言うまでもない。もっと、もっともっと。まるでイタチごっこのように、それぞれが理想の状態を考え抜き、より本質的な施策を追い求める。人事一人ひとりが、個性をぶつけ合う。これがHondaだ。これこそが求めていたフィールドだ。入社してまだわずかだが、心の底からそう思う。私が成し遂げたい夢は、自分がつくりあげた、自分らしさが詰まった人事施策で、今以上に仲間がHondaで働く喜びを実感できるようにすることだ。私は絶対に、私を捨てない。個性を捨てたら、Hondaじゃない。「自分がどうしたいのか考えろ」上司の言葉が、深く突き刺さる。

- キャリアストーリー -
革新の一員になる喜び。

- キャリアストーリー -

革新の一員になる喜び。

私は鈴鹿市の生まれだ。80年代。HondaのF1は強かった。親父はまるで自分のことのように「Hondaは世界一になるんだぜ」と息子に胸を張っていた。大学生になった私は、Hondaの書籍を読みあさるようになった。「技術の前ではみな平等だ」「まず自分のために働け」プロとしての生き様にも強く惹かれた。就職活動も、もちろんHonda一直線。しかし、結果は不採用。ショックだったが、私は新しい道を進むことにした。そして社会人8年目、転機が訪れる。当時、仕事は充実していた。しかし、ある日たまたま見たHondaのホームページがすべてを変えてしまったのだ。人事職で中途採用の募集があることを知った。記憶が蘇った。血がたぎった。今の仕事はやりがいもある。環境もいい。それでも、どうしてもHondaの一員になりたかったのだ。気づくと、私は面接の場でありったけの想いをぶつけていた。

入社してまもなくのことだった。始まりは、上司のつぶやき。「駐在員の給与改定時期を、1ヵ月前倒しにしようという話があるんだよ」。戸惑いながらも、私は「自分にやらせてください」と答えた。まだ配属されて2週間のときだ。正直、フロアの人間の名前も仕事も知らなかった。この改定は、全世界に影響を与える仕事。1円たりとも間違うことはできない。しかし上司は「トライしてみなよ」の一言。私は面を食らった。これがHondaなのだと。その後、ひたすら質問しては行動を起こし、なんとか期限に間に合わせることができた。ここまでの崖っぷちは今まで経験したことがない。しかし、ただ挑戦させるだけがHonda流ではないことも分かった。主体性をもって自ら動こうとする者に、Hondaは本気で手を差しのべてくれる。現場の人間も、マネジメント層も、誰もが時間を割いてくれた。親身に相談にのってくれた。Hondaの社員は突出した個性を持っている。でも、決して一人で“革新”を生みだしているわけではない。私もHondaのチームメイトなのだ。その実感がとても嬉しかった。

今、私は海外における労政を担当している。だが、残念なことに、現地で働く人たちの顔を見るケースは少ない。駐在員の給与改定はどのような結果を生みだしているのか、その場で働く人々の役に立っているのか。ぜひ一度、世界という舞台に飛び出し、これまでの仕事の成果をこの目で確かめてみたい。自分の力を海外で試してみたい。タイミング、実績、能力。すべてが揃わなければ叶うことではないが、たくさんの人事の仲間がすでに国境を越えている。Hondaなら、そう遠くない未来に実現できるはずだ。なぜなら、Hondaは夢を描く場所ではなく、叶える場所。その一員である私が、夢をあきらめていいはずがない。

column

Hondaの人事

本社、国内外の研究所、製作所など様々な事業所において、人事業務に関わる企画、実務、運用までを行う。約3年~5年ごとに、様々な事業所・業務のジョブローテーションを実施。世界中でホンダフィロソフィーに基づいた人事施策の推進を行っているため、将来的には海外駐在の可能性も開かれている。●仕事詳細:人事企画(グローバル戦略・要員・配置)/採用(新卒、中途、グローバル、障がい者)/教育・研修(人材育成施策、自己研鑽・啓発)/評価(目標管理制度、人事評価制度、報酬制度)/労務(給与・社保、福利厚生)