世界一の革新を、世界初の独創で。
グローバル基幹システムの再構築。

世界一の革新を、
世界初の独創で。
グローバル基幹システムの
再構築。

IT・システム

草刈 勇介

IT本部/システムサービス部/主任
※インタビュー内容は取材当時のものです。

2005年、シンクタンク系大手SI企業へ就職し、国内企業を主対象とした営業支援システム構築に従事。2008年、「システマティックでないシステムづくり」への期待感と「転職するならHondaしかない」という覚悟を胸に、Hondaのキャリア採用へ応募。同年11月の入社以来、四輪・二輪・パワープロダクツのアフターパーツシステムに携わり、現在はそのグローバル再構築を推進中。

- 職種内容とやりがい -
前人未到のハイブリッドなグローバルシステムに、挑む。

- 職種内容とやりがい -

前人未到のハイブリッドな
グローバルシステムに、
挑む。

Hondaは今、新たなグローバルオペレーションへ転換するべく、一大IT構造改革を進めている。17ヶ国50ヶ所にある開発拠点、23ヶ国69ヶ所にある生産拠点、そして19万名のグループ従業員を視界に入れながら。私はこの改革の中、四輪・二輪・パワープロダクツの、全アフターパーツのグローバル基幹システムを再構築する大役に対峙している。この基幹システムは、部品メーカーに対する発注・仕入れ領域と、倉庫管理などを支える物流領域、販売・代理店への供給系統である営業領域から成り、主に営業領域の革新を任されている。

アフターパーツの基幹システムは、Hondaの中でも最も大規模なメインフレーム系である。国内のオーダーだけを数えても1日約10万件の受注があり、世界中の販売・代理店や部品メーカーからも使われている。このウルトラ級のシステムを、グローバル最適にこだわってオープン化していく。IT本部から事業側へ働きかけ、10年20年先を見据えた革新を牽引していく。まさに大いなる挑戦だ。テーマごとに分割して要件定義や基本設計を固めていく必要がある。とても1年や2年では実現できない。何年でやり遂げられるかの仮説を、全体のマイルストーンを敷きながら立てている。しかも、現行システムへの改修を行うビジネステーマは2013年だけでも実に約60。それらを並行に実行しながら、改革の企画を進めている。そして、私が意気に感じているのは、規模だけの理由からではない。世界一の、世界初の、グローバルでも通用するITシステムの独創に挑んでいるのである。

この再構築プロジェクトは当初、『世界各国に跨るオールHondaで一つのパーツシステムをオペレーションできないか』というトップダウンの考え方から出発した。しかしビジネス部門へヒアリングを進める中、企画を進める我々の中で懐疑の声が上がってきた。「それでいいのか?それってHondaか?」「右にならえ方式で、各国のモチベーションが上がるのか?」。“枠にはまるな。”がHondaのモノづくりの合言葉。けれども標準化こそシステム本来の役割。この二律背反をどうする?私たちは次のベクトルで思考した。情報をしっかりつなぐ仕組みはつくる、しかしオペレーションまでは画一化せず、各国の自主自立を重んじる。共通化もして、個性も重んじる。現場主義も貫き、業務効率も高める。私たちはこのハイブリッドなグローバルシステムを、パッケージ導入ばかりに偏重せず、スクラッチ開発を交えながらつくってゆく。おそらく世界でも誰も歩いていない、道なき道だ。

- キャリアストーリー -
希望に応え、立場を与える。Hondaの人材教育法。

- キャリアストーリー -

希望に応え、立場を与える。
Hondaの人材教育法。

私は、シンクタンク系のSI企業からHondaへ転職した。理由は次の通りである。事業に深く入り込めること。グローバルで勝負できること。大好きなクルマとバイクに関われること。そしてHondaの思想やモノづくり哲学に惹かれていたこと。入社後初となる仕事は、ベンダー任せになっていた国内事業管理システムの運用の自前化。入社2年目からはアフターパーツの国内営業領域におけるシステム改修を担当した。これは、入社して1年後に上司との面談時に伝えた「事業に深く入り込んだコアなシステムを経験したい」という希望への、満額回答ともいえる仕事だった。さらにその後、もう1つの希望だった海外の仕事に関われた。インドへの出張。現地法人が物流システムを刷新して、新しい倉庫を立ち上げた。ところがその結果現場が混乱し、お客様への供給が滞ってしまっていた。私は現地に飛び立ち、バックオーダーを解消してオペレーションを軌道に乗せるための支援に励んだ。

帰国後やがて、さらに思い出深い経験をした。Hondaの経理システムの大刷新に伴う、アフターパーツシステムの改修だ。リーダーとして全体を俯瞰しながら、売上・売掛金管理などの営業領域をメインで担当した。アフターパーツの売上・売掛金の入力はそれまで手動で、月次で行われていた。それを新しい経理システムに連携させ、自動で、日次で追う仕組みにシフトする大変革に挑んだ。精神的にキツかったのは、経理システムの切り替えに追従する形のミッションであった点。何が何でもやり切ることが求められた。しかも、パーツシステムブロックの中で一番の若手である私が、リーダーを任されたのだ。

私は、それがHondaの人の育て方なのだと理解した。立場を与えることで育てるのだ。Hondaは私にかけがえのない成長機会をくれている。今後、世界におけるモノの流れはいっそう複雑になる。例えば、従来は日本・中国・アジア・欧州・北米・南米といった各極間での物流が主だったが、世界で勝ち抜いていくためには、新興国も含めたグローバルでの物流も活発化させていく必要がある。そこに向けて、前人未到のハイブリッドシステムをつくるのである。これほどの挑戦に、若くして、リーダーとして挑ませてくれる場所が世界にどれだけあるだろう。必ず、成功で報いなくては。

column

Hondaのアフターパーツグローバルシステムの企画・開発

埼玉県和光市にある本田技研工業の和光ビルにて、Honda補修パーツシステム(発注・調達・倉庫管理・物流・受注・請求システム等)の刷新を行う。●仕事詳細:システムのオープン化、国内外の現場へのヒアリング、要件定義、基本設計、プロジェクト全体の管理、システムの維持・運用など。●将来的には、テーマの推進、海外での活躍、様々なIT領域でのグループリーダー、グローバルIT全体管理などにも期待。●新興国市場での競争も激化しているHondaにおける、次世代に向けたグローバルIT改革がミッション。