私は約8年間、半導体業界でキャリアを重ねてきました。高校卒業後、数年間は別の業界で仕事をしていましたが、その後入社したのが半導体製造装置メーカー。そこでは製造装置の最終調整を手がけていました。経験を積むにつれ、自分が調整した装置がどのように現場で使われるのか興味を持つようになり、ユーザー側である大手半導体メーカーに転職。生産ラインにおける製造装置の設備保全業務を担当しました。装置のトラブルを自分の技術で直す「保全」という仕事自体にはやりがいを感じていましたが、もっといろんな仕事を経験してスキルアップしたいと考えていたところ、Hondaが設備保全の技術者を募集していることを知ったのです。もともとクルマが好きで、Hondaには憧れていましたし、前職での経験を活かして新しいチャレンジができそうだと、Hondaへの転職を決意したのです。


二輪エンジンの生産設備の保全業務全般に携わっています。保全という仕事の本質は以前と変わりませんが、やはり製品が半導体から二輪エンジンに変わったということで、手がける生産設備の構造はまったく異なります。たとえば制御系については、半導体製造装置はワークステーションで管理していたのに対して、二輪の工作機械はNC制御。私にとっては初めて触れる技術ばかりで、まだまだ先輩に教えてもらいながら勉強中の毎日です。現場の雰囲気も違いますね。先日、ある生産設備のATC(オートツールチェンジャー)の交換作業に関わったのですが、重量物をクレーンで吊り上げて交換するその作業現場は緊迫感にあふれていました。困難な作業でしたが、チームワークの取れた連係プレーで無事に成し遂げることができた時は、本当に大きな達成感がありました。現場のモノづくりのダイナミズムに、最近、ますます魅せられています。
Hondaの技術者は皆、自分の意見をきちんと主張します。上司に対しても「私はその考えには納得できない」とはっきり言いますし、的確な意見なら上司もそれを認めてくれる。以前に勤めていた企業では上下関係が絶対的だったので、そんな光景がとても新鮮でした。この文化になじむと、本当に仕事がやりやすい。個人を尊重してくれる風土なので、自分の考えで行動できる。それがやりがいにつながっています。またHondaは安全に対する意識がとても強いですね。工場のいたるところに『安全なくして生産なし』という理念が掲げられており、新規導入設備の検討などにおいても、視点はまず「安全」。それを第一に考えて議論しています。安心して働ける、いい職場だと思います。そして何より、自分の好きなものに関われるのが楽しい。私はいまHondaのFTRに乗っているのですが、このエンジンづくりに私の技術が活きているのだと思うと、自然とモチベーションも上がりますね。
勤務する熊本製作所の周辺は、自然に恵まれた環境。食べ物もおいしいですし、家族も喜んでいます。オフには家族とドライブに出かけたり、部署の仲間たちとバーベキューを楽しんだり……熊本での新しい生活を満喫しています。