HR Development

人材育成

- SPECIAL INTERVIEW -
想いを具現化する場所Honda -自分のために働け-

- SPECIAL INTERVIEW -

想いを具現化する場所
Honda
-自分のために働け-

人事部/グローバル人材開発センター/所長

HIROSHI WAKISAWA

脇澤 寛

SECTION 01

一生聞かれます。
「でお前
たいんだ?」
と。

Honda創業の名参謀、藤沢武夫は、自分と本田宗一郎が会社を去る前に、とてつもなく大きな遺産を残しました。「これからは一人の天才が引っ張る会社ではなくなる。とすれば、全従業員の総力戦で戦うしかないのだ」そう言って、現在のHondaにつながる文化の基礎をつくったのです。総力戦、つまり全従業員が自分の頭で考え、自分の仕事へのオーナーシップを持って主体として動くこと。いちいち指示を待って、手取り足取り教えてもらうなどという文化はHondaには過去も現在も、そして未来にもありません。これがHondaで働くということの大前提です。積極的にぶつかっていけばうっとうしいぐらい教えてくれる。聞かなければ、放っておかれる。そんな文化に違和感を感じるとしたら、おそらくHondaで生きていくのは苦しいでしょう。

Hondaにおいて求められるのは問題意識や行動力、強い意志やチャレンジ精神を常に意識すること。“ベンチャー起業家”のようなマインドと言えるかもしれません。「こうしたらもっと世の中が良くなるんじゃないか」と社会に対しての大きな問題意識を持って欲しい。その問題意識を世に問うため、Hondaという大きな増幅器を使って世界に仕掛ける主体性を発揮して欲しい。だからこそ、日々の仕事の中で「このやり方より、こうしたほうがうまくいくんじゃないか」と小さな気づきをもって、自分発でそれを変えていくこともHondaではあたり前の主体性です。もし、あなたが「どうしましょうか?」と上司に聞くと、まず「で、お前はどうしたいんだ?」と聞き返されます。リーダーだろうがフォロワーだろうが、全員が主体性を持っていること。それがHondaでは理想論ではなく、現実でもあるし、そうでなければ、きっとこれからお話するHondaの人材育成のしくみは、あなたにとって、まったく無益なものになるでしょう。「私はこうありたい」とか「仕事はこうあるべき」という想いを持っている人なら、Hondaで働くことでずいぶんおもしろい人生になると思います。Hondaへの就職はゴールではなく始まりです。これからのHonda人生、あなたがより幸福になることを願って、まずこんなお話をしました。

SECTION 02

自分の強い
意志あっての
育成プログラム

急速なスピードで変化しているグローバルビジネスのまっただ中、日本での仕事が非常に高度化する一方、成長のフィールドは海外に大きく広がっています。そのような中では、従業員全員が、常識にとらわれない柔軟な考え方を持ち、スピーディーに成長することが求められています。そこで、個人としての成長戦略が必要になります。やみくもに経験を積めばいいというのではなく、いつ、どんな経験を、何によって積んでもらうのか、個人としての成長戦略がとても重要になってきます。Hondaには体系的に整理された社内外の研修が多く存在します。専門知識やスキル、リーダーシップを磨く研修や、英語をはじめとする語学力強化研修などといった自己啓発活動への支援もあります。ただ、ビジネスとは絶対解の無い世界です。座学研修とはあくまで読み書きの作法にすぎない。座学で学んだことを成果に結びつけること、やはり最後は現場にどう落とし込み、現場でどう実践していくのかということが重要です。

だからこそHondaでは、実際の現場での実践を通した学びの場として、経験を効率的に活かしてもらう戦略的OJT(On the Job Training)を重要視しています。この中には視野やスキルの幅を広げるJR(Job Rotation)で担当業務や所属部門を変えながら、経験、専門の幅を広げてもらう施策も含まれます。私自身、本社や国内のいくつかの事業所の人事を経験した後、インディアナ工場の立ち上げに携わったことがあります。いつかは世界で働くHondaの仲間とチームで仕事がしてみたい、そんな想いが叶った異動でした。ただ、予想した以上に仕事は大変でした。働く仲間との価値観や文化の相違がある中、就業規則、人事制度、何から何まで自分たちでつくり上げました。ぶつかり合いながら、双方の見解を飲みこみつつ、チームとして最大のパフォーマンスを目指した結果、非常にいいものが残せたと思っています。ここでの経験は自分自身を大きく成長させてくれたと感じています。

Hondaにはあなたという「個」をしっかり見て、成長戦略を立てるために「2wayシート」という、あなたが考えたキャリアプランを書き込むシートがあります。これをベースに上司と一緒になって、あなた自身の人生を考えるのです。しかし、戦略はビジョンなくしては成立しません。「どうありたいのか?」それは上司も先輩も誰も教えてくれない。あなた自身が主体性をもって描いていく以外にありません。 意欲と主体性、そして自己主張があってこそあなた自身の「個」が活きるわけです。 最後は現場、特にグローバルな環境での経験を通じて、従業員ひとりひとりが成長し高次を目指す。そんな機会創出も会社の重要な役割と言えるでしょう。

SECTION 03

「世のため
人のため」と、

真顔で言える
人ですか。

Hondaで生きる以上、一生問われ続けること。それはHondaの哲学に共感して生きているかどうかです。「世のため人のため、自分たちが何かできることはないか」本田宗一郎の言葉。私たちはここから生まれ、そしてここをめざして生きてゆく。きれい事ではなく、Hondaは想像以上に暑くるしい人々でできています。青くさい論理で動いています。しかも、役職が上がれば上がるほど、いっそう青くさく、暑くるしい。私も経験しましたが、役職が変わるタイミングで、Hondaの哲学を再確認する研修がかならずあります。それはたとえば海外法人の社長になる人だってやらなければならない。「わかってるって・・・」毎回そう思いながら受講するのですが、毎回「俺はHondaに入ってよかった」と再確認させられます。もし社長も含め、マネジメントがHondaの哲学を事業を通して体現しなくなったら、そのときはHondaがHondaではなくなるときです。それぐらい本気の哲学です。

Hondaという環境を使って、自分自身のために働いていいのです。しかし、哲学に共感して働かなければ、会社は褒めもしないし、支援もしない。逆に哲学に共感していれば、会社は全力であなたを支援します。Hondaとはそういう会社。だから、私は大好きなのです。