“ものづくりの現場”を知る経理として、
経営陣に正しい情報を伝える。

“ものづくりの現場”を
知る経理として、
経営陣に正しい
情報を伝える。

経理

中村 勇介

事業管理本部/経理部/会計課
※インタビュー内容は取材当時のものです。

大学卒業後、国内有数の監査法人に入社。公認会計士として、さまざまな業界・クライアントの監査業務に7年間携わる。30歳を目前に「身につけた専門性を新しい領域で活かしたい」と思い、2013年Hondaに中途入社。埼玉製作所という“ものづくりの現場”で会計実務を経験した後、2016年12月に本社に異動。主に連結決算業務を担当している。

- 職種内容とやりがい -
勉強して意見をぶつければ、返してくれる。

- 職種内容とやりがい -

勉強して意見をぶつければ、
返してくれる。

国内・海外のグループ各社から出てきた数字を整理、連結決算の速報数値にまとめ、役員に伝えることが私の仕事。しかし、ただ数字をまとめて報告するだけでは、Hondaの経理は務まらない。Hondaの経営が発信する様々な数字は、世界中のステークホルダーに大きな影響を及ぼす。それによって日本の経済状況も変わってくる。「安心してこの数字をもとに経営判断を行い、世の中に発信してください」。そう胸を張れるような正しい情報を、いち早く経営に伝えなければならないのだ。「今、世界各国のビジネスで何が起きているのか」「正しい会計処理が決算に反映されているのか」など、裏づけのための踏みこんだ情報収集が、経理には欠かせない。そんなプレッシャーをやりがいに変換する力を、私はHondaで培った。

Hondaの経理は、役員や上司との距離が近い。すでに豊富な経験を積んでいる上司は、日常会話の中から私に様々なアドバイスをくれる。私に何を求めているか、どうすれば仕事に付加価値を付けられるようになるか、Hondaの置かれている状況を自分事として受け止め、常に考え提案する習慣が身につく。正しい情報をいかに伝えるべきか、指導は実にきめ細かい。学ぶべきことはまだまだたくさんあると、思い知らされる日々だ。

しかし、距離が近いからといって部下に指示するだけではなく、本人がやりたいと考えていることを尊重してくれるのが、Hondaらしさ。連結決算業務で培った幅広い知識や経験を踏まえ、各国の決算担当者や社内の関連部署との会話を意識的に増やしたり、世界経済、市場動向、業界などの外部環境の変化、会計基準や法規制の動向、競合他社の分析はもちろん、Hondaの歴史をさかのぼって分析したり…と、自らの知見をさらに広げ、重要な情報は周囲のメンバーにも積極的に発信して、チームとしてノウハウを活用できるように努めている。通常の業務に加えた、そうした積極的な行動を上司も応援してくれている。

例えば新聞の読み方も変わった。前職ではクライアントとその業界の記事を一通り読むくらいだったが、現在はすべての記事に目を通す。どの記事が、どのようにHondaとつながっているか。自分が経営者ならどんなことを考えるか。スピーディーにイメージする力を養うためだ。言わば、“想像の訓練”。「アメリカで税制改革が行われる」という記事を見つけたら、現地の北米チームにすぐ連絡を取り、想定される影響をともに検討する。そして、Hondaにとって良いことか・悪いことか、いったん自分で仮説を立てるという具合だ。指示を受けたからではない。自分がやりたいと思ったことをやりきって納得して初めて、経営に正しい情報を伝えられるのだ。

数字に対する役員の解釈と理解が異なれば、私から意見を述べる。仮に私の意見が間違っていても叱られることはない。だからとても意見が言いやすい。日々の仕事を通して勉強し、その上で意見をぶつければ、必ず何かを返してもらえる。Hondaはとことん、ボトムアップの風土だ。Hondaという企業の30年後、50年後に関するディスカッションも、まずはトップが旗をふるが、私も自分の意見を遠慮なく発信できる。「社会からその存在を認められ期待される企業」であるために、経理にできることはたくさんある。Hondaで経験を積めば積むほど、その思いは強くなっている。

- キャリアストーリー -
数字の向こうに、現場の思いを感じとる。

- キャリアストーリー -

数字の向こうに、
現場の思いを感じとる。

前職で公認会計士の資格を取得し、大手監査法人で7年間、監査業務に携わった。20代で会計監査業務を中心に専門性を磨くことに努めてきたが、30歳を目前にして、別の領域で専門性を磨き高める経験を積みたくなった。転職先を決める上で軸にしたのが、自分がその企業のプレイヤーとして動いてみたいということ。監査法人時代は、メーカーを中心にさまざまなクライアントを担当し、提案もした。が、「自分はやはり、外部の人間なのだ」という実感が強まるばかり。だから次は、企業内部のプレイヤーとして経験を積みたかったのだ。

そこで候補に上がったのがHondaだった。自分が育った九州は車社会であり、自動車業界に勤めている知り合いもいたので、完成車メーカーに親しみは感じていた。しかし一番の決め手は、Hondaが日本の完成車メーカーで初めてIFRS(国際会計基準)を採用したこと。当時の自動車業界には変化の風が吹きはじめていたが、その中でHondaは真っ先に変化を選択。そのチャレンジングな決断を、「おもしろい!」と感じた。業界に前例がない分、Hondaの経理でも誰ひとり経験したことのない仕事が待っているはず。その環境に飛び込んで、培った専門性を活かしながら新たなことを学び、変化していきたい。自分の価値を高め経理のプロになりたい。私にとって「次のチェンジは何か?」を掴むなら、転職先はHonda以外ありえなかった。

入社してからの約3年間は、埼玉製作所・狭山工場での勤務。狭山工場、小川工場、寄居工場をつぶさに歩き、現場を見て回る。製造スタッフと本音で話しあい、関係を構築する、現場・現物・現実という三現主義を徹底することを意識した。その上で、製作所の予算策定や、設備投資など事業施策のフォローなどを行うことが、自分のミッションだった。

製造も経理も、同じHondaの仲間。入社後すぐに、内部のプレイヤーとしてメーカーの醍醐味を味わえたことはありがたかった。もし、はじめから本社の経理に配属されていたら、数字を数字としてしか見られなくなっていただろう。しかし製作所勤務を経験したおかげで、三現主義に基づき、「現場で何が起きているのか」をできる限り現場に近い目線で直接確認するようにしている。数字の向こうに、現場スタッフのどんな想いや苦労があったのかという背景を肌で理解できるからだ。この肌感覚も、経営に正しい情報を伝える上で重要な機能を果たしてくれている。

「会計士」×「現場経験」。次のチェンジを掴む上で、この稀有な組み合わせは武器になるだろう。両方の経験を持っている人材は、海外駐在を任せてもらえる可能性が高い。いずれは海外拠点勤務も経験したいと考えている。そんな将来に向けて、今は役員と向き合いながら経営の視点を学び続けたい。プレッシャーをやりがいに変換する力を養い、自分の成長を感じている反面、身につけていないスキルもまだまだ多い。Hondaは常にチェンジしていかなければならないだろう。しかしその前に、まず、私自身がチェンジしていかなければ。そのために、私はHondaを選んだのだから。

column

Hondaの経理

国際会計基準(IFRS)の任意適用、経理基幹システムの刷新など、環境変化への対応に取り組み、Hondaの事業運営を支えてきた経理部の業務全般を担う。●仕事詳細:IFRSによる連結決算業務、日本基準による単独決算業務、工場会計業務など決算業務などを担当。幅広い業務を経験するため、国内・外を問わず、経理職内でのジョブローテーションを実施し、適性や希望に合わせたキャリア形成を進めている。●将来的には海外駐在として、活躍の場を海外拠点に広げられる可能性もある。