研究開発
バッテリー技術

主な職務領域
Hondaが目指す電動化の中核を担う「バッテリー技術」は、液体リチウムイオン電池と全固体電池の両軸で研究・開発を推進しています。車載にとどまらず、二輪や航空などの多様なモビリティ、さらには蓄電事業などの新規ビジネスへの応用も視野に入れています。新素材の研究開発やシミュレーション技術、バッテリー制御開発など、幅広い領域に挑戦できる環境が整っています。
液体リチウムイオン電池技術
2040年までに電気自動車の販売比率100%を目指すHondaは、液体リチウムイオン電池技術の開発を最注力領域と位置づけています。車載の高性能化はもちろん、蓄電事業や新規ビジネスへの展開も加速。異業界の知見や大学での研究成果を活かせる幅広いフィールドで、多彩なキャリアパスを描くことができます。
ソフトウェア・デジタル領域の業務内容例
- バッテリーの性能・耐久・安全性のメカニズム解析
- メカニズムに基づくバッテリーモデル、シミュレーション技術構築
- 製造~市場のバッテリーデータ活用による状態診断・予測、その他活用技術
- バッテリーデータ活用によるビジネス構想
- 制御設計および制御要求仕様作成
- 解析、評価、テスト
材料領域の業務内容例
- 活物質、セパレータ、電解液の材料開発
- データサイエンス、機械学習等を活用した材料開発プロセス進化
- 量産プロセスを考慮したセル極群(電極・セパレータ)と電解液設計およびセル構造設計
- 小型セル試作・評価とモデルによる実セル特性予測
- パイロットラインによる実セル試作(ホンダセル量産性検証)
- セル特性評価(性能・構造・安全性)
- 材料単体メカニズムとそれに基づくセルの複合反応メカニズム解明よる仕様検討
- セル充放電モデル、劣化モデル構築による開発プロセス効率化
- リチウムイオンバッテリー制御開発(状態推定・入出力管理・故障検知)
- 車載条件でのバッテリー性能診断、劣化予測技術の進化
機械領域の業務内容例
- セル、バッテリーパックの技術戦略検討、性能目標(構造・熱・冷却・環境耐性)の策定、仕様書作成および適用技術の構築
- バッテリーパック、バッテリーモジュール、各セル機構の構造設計、熱設計、冷却設計
- セル・バッテリーパックの強度性能、耐久性、安全性、振動、充放電特性、伝熱性などの解析、評価、テスト
- 車載レイアウト検討、構造解析などの設計業務
電気領域の業務内容例
- 次世代バッテリー戦略立案、性能設計(目標値設定)要求仕様作成、および適用技術の構築
- 低圧・高圧電装設計(コンタクター、ヒューズ、バスバー、ハーネス、コネクタ等)およびBMS設計
仕事の魅力
- 事業領域の広さ:車載用途だけでなく、二輪・パワープロダクツ・蓄電事業など、バッテリー技術を活用した新規事業開発にも携われる
- 専門性の活用:素材・化学・機械など異業種での経験や研究実績を活かしながら、社会的インパクトの大きなコンポーネント開発に挑戦できる
- キャリアの可能性:バッテリーの開発を通じて、社内外の連携をリードし、プロジェクト全体に影響を与えられる立場へ成長できる
- 成果の実感:量産技術が確立されているため、技術改良の成果を比較的短期間で製品として世に送り出すことができる
- 開発の醍醐味:最終製品を意識したバッテリー関連の開発が可能
全固体電池技術
全固体電池は、EV時代の”ゲームチェンジャー”として期待される革新的技術です。従来の液体リチウムイオン電池では実現できなかった高出力・長寿命・安全性を追求し、同時にレアメタルへの依存度を抑える新素材開発を推進しています。将来的な量産化を見据え、車載にとどまらない多方面への応用も視野に、新たな可能性への挑戦を続けています。
材料領域の業務内容例
- 新規材料による極群・電解質の仕様検討、最適設計検討、適合性検討
- データサイエンス、機械学習等マテリアルズインフォマティクスを活用した開発プロセスの進化や電池材料の選定
- 電池リサイクル技術、性能診断、劣化予測技術の進化
機械領域の業務内容例
- バッテリーパック、バッテリーモジュール、各セル機構の構造設計、熱設計、冷却設計
- セル・バッテリーパックの強度性能、耐久性、安全性、振動、充放電特性、伝熱性などの解析、評価、テスト
- 混錬塗工、成形金型、Jigの設計・プロセス評価
- 試験設備の仕様検討/導入、生産設備の立ち上げ
仕事の魅力
- 未踏への挑戦:材料開発から量産プロセスまで、業界でも前例のない技術領域において、ゼロからブレークスルーを目指すことができる
- 革新的インパクト:レアメタル依存からの脱却や安全性向上など、クルマの価値を根本から変える可能性を持つ技術開発に挑戦できる
- 環境・社会貢献:次世代EVのゲームチェンジャーとして、環境負荷低減と電動化社会の実現に大きく貢献できる
- 長期的な醍醐味:研究開発の成果が形になるまでに時間はかかるが、業界全体を一変させうる革新的な技術を生み出せる